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ミャンマーで邦人拘束 政府は早期解放に全力を

 ミャンマーで日本人フリージャーナリストが当局に拘束された。2月のクーデターで実権を握った国軍は、具体的な理由を明らかにしていない。一日も早く解放すべきだ。

 拘束されたのは、元新聞記者の北角裕樹さん(45)だ。7年前からミャンマーを拠点に活動してきたという。

 クーデター後は、抗議デモの様子をネット交流サービス(SNS)で伝えたり、日本のメディアに寄稿したりしていた。

 最大都市ヤンゴンの自宅兼事務所で18日夜に拘束された。国営メディアは、虚偽ニュースを広めた疑いで起訴されたと報じた。国軍に都合の悪い情報が「虚偽」とされた可能性がある。

 国軍は、不都合な情報の発信を封じ込めようとしている。

 クーデターに批判的な国内メディア5社の免許が取り消され、多くの記者が拘束された。

 英BBCや米AP通信のミャンマー人記者、ポーランド人のフリーカメラマンら、外国メディアも弾圧の対象となった。

 締め付けは、市民による情報発信にも及んでいる。

 スマートフォンを含む携帯電話のデータ通信が遮断され、無線を利用したインターネット接続サービスも使えなくなった。SNSにクーデター批判を書き込んだ俳優ら100人以上の著名人が指名手配された。

 ミャンマー情勢は悪化の一途をたどっている。すでに700人以上が殺害され、拘束された人も3000人を超える。

 国際社会がそうした実情を知るうえで、現地からの情報発信は欠かせない。

 菅義偉首相は「邦人保護に万全を尽くす」と述べた。茂木敏充外相は記者会見で「早期の面会、早期の解放をあらゆるレベルで強く求めている」と説明した。

 だがミャンマー国軍は、現地の日本大使館員が北角さんと会うことすら認めていない。

 外国にいる自国民の生命と安全を守るのは国家の責務である。

 日本政府は、ミャンマー国軍と太いパイプを持っているという。早期解放を実現させるため、あらゆる手立てを尽くさなければならない。

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