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気候変動

気候変動対策強化へ世界が動き始めました。日本も新たな目標を設定。地球を守るために何が必要でしょうか。

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温室ガス削減 先進国・地域の30年目標出そろう その評価は

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気候変動サミットに参加する各国の代表ら=トルコ大統領府で2021年4月22日、AP
気候変動サミットに参加する各国の代表ら=トルコ大統領府で2021年4月22日、AP

 バイデン米大統領が22、23両日に開催した「気候変動に関する首脳会議(サミット)」。菅義偉首相が日本の温室効果ガス排出削減目標の大幅引き上げを表明するなど、各国首脳は米国との距離感を意識しながら自国の貢献を強調した。気候変動対策強化に向け各国の協調に道筋が付いた格好だが、先進国、途上国間の溝を埋められない現状も改めて浮き彫りになった。

 「科学者たちが言う通り、この10年は決定的に重要だ。気候危機による最悪の被害を回避するために我々は決断しなければいけない」。バイデン米大統領は22日、気候変動サミットで各国に対策強化を呼びかけた。バイデン氏はこの日、サミットに合わせて、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガス排出量を2030年までに05年比で50~52%削減する新たな目標を発表した。

 バイデン政権はサミットを、これまでよりも野心的な排出削減目標を設定するよう各国に促す重要な機会と位置づけていた。サミットでは、30年度までに13年度比46%減を目指すとした菅義偉首相のほかに、カナダのトルドー首相も新たな30年目標を発表。先行して公表していたEUと英国を合わせ、先進国・地域の30年目標がほぼ出そろった。

 各国の30年目標は削減の起点とする基準年が異なるため、どれくらい野心的なのか、削減率だけで単純比較することが難しい。それぞれの国が自国の排出量のピークに近い年を基準年に採用し、減少幅をより大きく見せることで、外交上の影響力を高める狙いがある。日本の場合、東京電力福島第1原発事故で全国の原発が停止し、CO2排出量の多い石炭火力発電への依存度が高まった影響で、排出が増えた13年度を基準にしている。

 米調査会社ロジウムグループの分析によると、米国が採用した「05年比」に換算した場合、各国の数値は▽英国63%減▽EU51%減▽日本44・…

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