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入管・難民問題

国外退去処分になった外国人の入国管理施設での扱いが注目を集めています。難⺠に厳しいと言われる日本。人権は守られている︖

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「仮放免で良くなる」 女性が死ぬ2日前、医師は入管に勧めていた

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名古屋出入国在留管理局(名古屋市)に収容され、死亡したスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん(当時33際)=家族提供
名古屋出入国在留管理局(名古屋市)に収容され、死亡したスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん(当時33際)=家族提供

 「仮釈放(仮放免)してあげれば、良くなることが期待できる」。名古屋出入国在留管理局で収容中のスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)が3月6日に十分な医療を受けられずに死亡した問題で、死亡2日前の3月4日に診察した外部の医師が、一時的に収容を解く「仮放免」を勧めていた。医師が入管側に出した報告に明記されていた。法務省・出入国在留管理庁は、この問題に関する中間報告書を4月9日に発表したが、報告書の中では医師による仮放免の勧めには言及していなかった。【和田浩明/デジタル報道センター】

医師「仮放免で不調改善期待」

 毎日新聞が関係者から入手した医師の報告「診療情報提供書」は3月4日付。ウィシュマさんについて「この1カ月ぐらい、食事摂取量が低下、嘔気(おうき)・嘔吐、幻聴、不眠、意欲低下、希死念慮などを生じた」と記述している。診察時の様子に関しては「ぐったりしているが、話はなんとかできていた」「移動に介助が必要となっているよう」と指摘し、「さしあたり、幻聴、不眠、嘔気に効果のある薬を出して様子見とする」と記している。

 その上で、「患者が仮釈放を望んで、心身の不調を呈しているなら、仮釈放してあげれば、よくなることが期待できる。患者のためを思えば、それが一番良いのだろうが…

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