「安全の本質は愛」 脱線事故の被害者はJR西日本幹部に訴えた

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長女詩生ちゃんを抱いて、長男汰緯ちゃんと話す浅野千通子さん=兵庫県宝塚市で2021年3月31日、北村隆夫撮影
長女詩生ちゃんを抱いて、長男汰緯ちゃんと話す浅野千通子さん=兵庫県宝塚市で2021年3月31日、北村隆夫撮影

 2005年のJR福知山線脱線事故で重傷を負った兵庫県宝塚市の浅野千通子(ちづこ)さん(42)は3月、JR西日本の社員に向けて、事故後に支え続けてくれた姉を20年に亡くし、その後に長女を出産した経験を語った。家族が増えた喜びと失った悲しみをかみしめながら、「命を守る安全の本質は、大切な誰かを守ってあげたいという愛」と訴えかけた。

事故で重傷を負い、PTSDも発症

 「安全って一体なんなのでしょうか。本質はどこにあるのでしょうか」

 3月18日、「安全」をテーマにオンラインで開かれたJR西の社員向け研修会。幹部を含む約450人がパソコン越しに耳を傾けるなか、浅野さんはカメラに向かって問いかけた。

 浅野さんは事故当時、ほとんどの乗客が助からなかった2両目にいた。車両が転覆した衝撃で骨盤は砕け、左足の骨が飛び出した。「マグマの中に…

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