長沢秀之展 神戸の人の「時間」との対話 提供写真基にドローイング

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KIITOの展示会場で対談する長沢秀之(右)と服部正・甲南大教授=神戸市中央区のデザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)で2021年4月17日午後7時11分、森田真潮撮影
KIITOの展示会場で対談する長沢秀之(右)と服部正・甲南大教授=神戸市中央区のデザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)で2021年4月17日午後7時11分、森田真潮撮影

 絵画は一般に空間構成を課題とするが、「時間」をも扱おうとする展示が、神戸市中央区で開かれている。長沢秀之(1947年生まれ)による「対話『私が生まれたとき』神戸 25+1年あと(未来)の記憶」展。阪神大震災から25年になる昨年に計画され、新型コロナウイルス禍で一旦中止されたが、開催にこぎつけた。

 神戸で暮らす20~80代の約30人に「私が生まれたとき」で始まる文章と関連する写真を提供してもらい、その写真を基にドローイング50点あまりと油彩9点を制作。文章と併せて展示している。

 会場を訪れると、さまざまな人の肖像に出迎えられる。提供された写真やその一部を鉛筆で写し取ったうえで、消しゴムでこすって一部かすれた状態にしたドローイング。描かれた人物のまなざしが、薄膜の向こうから注がれてくるような印象だ。先に進むと、家族写真や仕事場での写真のようなドローイングの脇に、震災にまつわる経験も含めて、描かれた人や身近な人の過去を振り返る文章が配置されている。見る者の関心は、見知らぬ人…

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