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第79期名人戦

渡辺明名人に斎藤慎太郎八段が初挑戦する第79期名人戦を特集します。棋譜中継は「棋譜・対局結果」からご覧いただけます。

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第79期名人戦A級順位戦 三浦弘行九段-羽生善治九段 第45局の3

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千日手か、打開か

 羽生は悠然と端歩を突き、[後]1三角の覗(のぞ)きをみせた。[先]6五銀[後]7五飛に[先]5六銀[後]7四飛[先]6五銀……と進めば千日手。控室はにわかに色めき立ったが、三浦は[先]6六歩と突いて回避した。

 たそがれ時、羽生が前のめりでゆらゆらと揺れている。庭園に灯(あか)りがともり、水面にちらちらと光が踊る。羽生はすっと手を伸ばし、[後]同角と取った。[後]2六歩は[後]2五飛の転換を作った一手。窮屈な飛車だが、簡単には捕まらない。羽生がため息を漏らす。

 三浦は上着を脱ぎ、セーター姿で盤に向かう。目は赤く、傍らには何種類もの目薬がある。[先]3七桂で[先]3五歩と攻めていくのは「勢いがないので」と三浦。「よく分かっていなかった」と羽生。夕休後すぐに[後]7四飛と引き揚げた。ここで[先]6五銀[後]7五飛[先]5六銀[後]7四飛[先]6五銀……と進めば千日手。再び浮上した千日手筋に控室が盛り上がる。「先手は模様がよいので千日手にしないでしょう」と声…

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【第79期名人戦】

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