40年超で国内初の原発再稼働 国、関電の思惑と複雑な地元の事情

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40年超運転の同意プロセスが進む関西電力高浜原発の(手前左から)1号機と2号機。(奥左から)3号機と4号機は運転中=福井県高浜町で2020年10月20日、本社ヘリから木葉健二撮影
40年超運転の同意プロセスが進む関西電力高浜原発の(手前左から)1号機と2号機。(奥左から)3号機と4号機は運転中=福井県高浜町で2020年10月20日、本社ヘリから木葉健二撮影

 運転開始から40年を超える原発が、国内で初めて再稼働されることが確実となった。関西電力の美浜原発3号機(福井県美浜町)、高浜1、2号機(同県高浜町)について、杉本達治知事は28日、再稼働への同意を正式に表明する見通しだが、背景には国や電力会社の思惑と地元の事情が複雑に絡み合っている。

経産相「将来にわたって原子力活用」

 27日午後に実施された梶山弘志経済産業相と杉本知事のウェブ会談。梶山氏は先の気候変動サミットで菅義偉首相が打ち出した新しい温室効果ガス排出削減目標(2030年度までに13年度比46%削減)に触れ、「首相はさらに50%に向けて挑戦を続ける。この達成に向け、将来にわたって原子力を持続的に活用していく」と訴えた。

 原発を取り巻く環境は11年の東京電力福島第1原発事故によって一変した。事故前に54基あった原発は21基の廃炉が決定し、残るのは33基。政府は総発電量に占める電源ごとの割合「電源構成(エネルギーミックス)」で、30年度に原子力を20~22%とする目標を掲げるが、比率は6%(19年度)まで低下した。そのため、水面下で立地自治体への働きかけを続け、福井には昨年来、資源エネルギー庁幹部が複数回にわたって訪問。再稼働の地なら…

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