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星空届ける、これからも 私設プラネタリウム、コロナで5月閉館

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青星の糸賀富美男館長(左)と高橋洋子さん。後方にあるのがプラネタリウムとなるミニドーム=埼玉県上尾市原市で2021年4月22日、大平明日香撮影 拡大
青星の糸賀富美男館長(左)と高橋洋子さん。後方にあるのがプラネタリウムとなるミニドーム=埼玉県上尾市原市で2021年4月22日、大平明日香撮影

 埼玉県上尾市原市の私設プラネタリウム「星と宇宙のミニ博物館 青星」が5月15日を最後に閉館する。元さいたま市宇宙劇場館長の糸賀富美男さん(60)が2018年6月に開館。直径2・6メートルのミニドームを使った家庭的な雰囲気で、小さな子どもでも楽しめると好評だったが、コロナ禍で運営難となった。閉館後は「移動プラネタリウム」として保育園や公民館などに出張し、地域住民に宇宙の魅力を伝え続けるつもりだ。【大平明日香】

開館2年、移動式で継続

 糸賀さんは1989年から現在のさいたま市宇宙劇場(大宮区)に勤務し、09年から18年3月まで館長を務めた。指定管理者の交代によって同月末で退職し、同僚だった学芸員の高橋洋子さん(41)と共に、上尾市に「青星」をオープンした。

 傘を広げたようなミニドームは、3メートル四方のスペースにつり下げる形で設置し、内側からプロジェクターで投影。じゅうたんの上で靴を脱いで座ったり、寝転がったりしながら鑑賞できる。誕生日や結婚記念日など希望に合わせた投影が可能で、糸賀さんらが、季節ごとに星座の探し方や星座にまつわる神話などを生解説する。

 通常のプラネタリウムだと暗闇で泣き出す子どももいるが、青星のドームは多少の明るさがあり、出入りも自由。初めての子どもでも安心して見ることができる。ドーム内にビーズクッションやぬいぐるみを用意したり、アロマを炊いたりと「癒やされる空間づくりをしてきた」(高橋さん)。実際に、未就学児を連れた家族の来館が多いという。

ミニドーム内に投影されたプラネタリウム=埼玉県上尾市原市で2021年4月23日、大平明日香撮影、 拡大
ミニドーム内に投影されたプラネタリウム=埼玉県上尾市原市で2021年4月23日、大平明日香撮影、

 貸し切りも可能で、糸賀さんが印象に残っているのは、投影中に男性がプロポーズした20代のカップル。男性から事前に相談された糸賀さんたちは、2人が出会った日の夜空を映し、思い出の曲をかけた。男性は女性に指輪を差し出し、見事プロポーズは成功したという。

 年間数百人の来館者がいたが、19年秋の消費増税に加え、20年春からのコロナ禍が経営に追い打ちをかけた。家賃の支払いが厳しくなり、閉館を決めた。

 一方、開館当時から県内外で開催している「移動プラネタリウム」は20年夏以降、遠出のできない保育園や幼稚園からの依頼が倍増。折りたためるミニドームをかついで回り、子どもたちに星空を届けている。移動式は閉館後も継続。科学実験などのワークショップや講演会も、要望があれば出張開催する。糸賀さんは「これからも地域の人たちに宇宙や星に親しんでもらえるよう頑張りたい。余力ができれば、再び拠点を構えたい」と意気込む。

 「青星」はニューシャトル沼南駅か原市駅から徒歩7~10分。大型連休中も営業予定(5月11日は休館)。平日は午後1時半~6時、土日祝日は午前10時~午後6時。基本料金は小学生以上300円、3歳以上の未就学児200円で、プログラムによって異なる。貸し切り予約で入館できない時間もあるため、ホームページで予定表を要確認。電話(048・872・6700)は15日まで対応できる。

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