紀州ドン・ファン事件 元妻の須藤容疑者「通夜でイヤホン、スマホ」

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殺人容疑で逮捕され、和歌山県警田辺署へ移送される須藤早貴容疑者(中央)=和歌山県田辺市で2021年4月28日午前9時25分、滝川大貴撮影 拡大
殺人容疑で逮捕され、和歌山県警田辺署へ移送される須藤早貴容疑者(中央)=和歌山県田辺市で2021年4月28日午前9時25分、滝川大貴撮影

 「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の会社社長、野崎幸助さん(当時77歳)の変死から約3年。和歌山県警は死亡直前に結婚していた元妻を殺人容疑で逮捕し、捜査は急展開した。

 須藤早貴容疑者(25)は札幌市で育った。市内の公立高時代を知る同級生は「特に目立つことはなく、隅にいるようなタイプ。遅刻もせず真面目な印象だった」と振り返る。

須藤早貴容疑者=知人提供 拡大
須藤早貴容疑者=知人提供

 高校卒業後、市内の美容専門学校に入学すると、周囲の印象は一変する。ブランド品を身につける「お金持ちキャラ」として振る舞い、ホストクラブにも出入りしていたという。旅行好きで、友人グループでは盛り上げ役を買って出るなど、活発な印象だった。

 その後に上京し、2018年2月に野崎さんと結婚。だが、須藤容疑者の実家の家族は、取材に「結婚したことは知らなかった」と話す。

野崎幸助さん(知人提供) 拡大
野崎幸助さん(知人提供)

 野崎さんの知人らによると、田辺市の野崎さん宅と都内の自宅を往復する生活を送っていたが、野崎さんと親密な印象は薄かったという。

 須藤容疑者は遺体の第一発見者とされたが、野崎さんの通夜や葬儀では涙を見せず、親族は当時から不信感を募らせていた。野崎さんの兄は「通夜で初めて会ったがあいさつもなく、ずっとイヤホンをつけてスマートフォンをいじっていた」と振り返った。

 野崎さん死亡後の18年10月、野崎さんが経営していた会社の法人登記簿では、代表取締役が野崎さんから須藤容疑者に変更されていた。同社で経理を担当していた従業員は「知らない間に社長になっていた。担当の会計士から、役員報酬を(須藤容疑者に)振り込むように言われ、働いていないのにおかしいと訴えた」と明かす。しかし、最終的には要求どおりに須藤容疑者側へ数千万円が振り込まれたという。

マンション駐車場から出てきた須藤早貴容疑者を乗せたとみられるワゴン車=東京都品川区北品川で2021年4月28日午前5時36分、木原真希撮影(画像の一部を加工しています) 拡大
マンション駐車場から出てきた須藤早貴容疑者を乗せたとみられるワゴン車=東京都品川区北品川で2021年4月28日午前5時36分、木原真希撮影(画像の一部を加工しています)

 野崎さんの生前、須藤容疑者と会った男性は「何を考えているか分からない人、という印象だった。詳しい動機が知りたい」と話した。【山口智、橋本陵汰】

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