折れ曲がった犠牲者のICカード 手にした駅員は教官になった
毎日新聞
2021/4/30 11:00(最終更新 6/20 20:31)
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受け取った遺品のICカード乗車券は折れ曲がっていた。2005年4月のJR福知山線脱線事故。当時、JR西日本の駅員だった大河原敬貴(ひろき)さん(39)にとって鉄道マン人生の転機となった出来事だ。その後、運転士を経て、後輩の運転士を養成する教官に。事故後に入社した社員が半数を占める会社で、「事故を知らない」世代と向き合っている。
「理解してもらうのは簡単ではない」
「命を運んでいることをまず、考えなければならない。社員には鉄道員として、その職責を担う覚悟を持ってほしいと考えている」。3月、大阪府吹田市のJR西社員研修センター。…
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