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東北各地に点在するユニークな駅。知る人ぞ知る、駅にまつわる物語を紹介する。

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北仙台駅 昭和の面影残す横町

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昭和の雰囲気が漂う「仙台浅草」=仙台市青葉区で2021年3月31日、神内亜実撮影
昭和の雰囲気が漂う「仙台浅草」=仙台市青葉区で2021年3月31日、神内亜実撮影

 <東北駅物語>

 戦前から戦後にかけて「軽便(けいべん)っこ」の愛称で親しまれた仙台鉄道。その始発駅だった北仙台駅(仙台市青葉区)は、焼け野原となった仙台に食糧を運び込む交通の拠点として戦後復興に貢献した。駅の周辺には今も、昭和の雰囲気が漂う一角が残っている。【神内亜実】

 改札を出て5分ほど歩くと、路地裏に100メートルほどの飲み屋街「仙台浅草」が現れる。2軒の長屋に約20店がひしめき、赤ちょうちんに明かりがともると一人、また一人とのれんをくぐっていく。

 かつて通町(現・青葉区通町)―北仙台駅間を結ぶ線路が走っていたが、1937年の市電北仙台線の開通で廃線に。跡地は材木置き場として使われた後、地主が「商店街にしよう」と声をかけ、58年に仙台浅草として生まれ変わった。

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