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障害がある人の方が握力がある? 驚くべき脳の秘密、研究で解明

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下肢に障害があるパラパワーリフティングの選手は健常者に比べて重いバーベルを挙げることができる=横浜市港北区で2020年3月2日、佐々木順一撮影
下肢に障害があるパラパワーリフティングの選手は健常者に比べて重いバーベルを挙げることができる=横浜市港北区で2020年3月2日、佐々木順一撮影

 体のある部位に障害がある人が、障害がない他の部位の機能を向上させることは経験的に知られていた。では、科学的にはどう説明できるのか。東大大学院などの研究グループは脊髄(せきずい)損傷者に注目した。その論文をひもといてみたい。

 「健常者にはできない技術や成果を発揮できる可能性が示された。この力を生かすための場所づくりが、社会的に見直されてもいいのではないか」

 今年1月、神経科学やリハビリ科学を専門にする中沢公孝・東大大学院教授らの研究グループがまとめた論文が発表された。リハビリ分野で有力な米国の学術誌にも掲載された。

 中沢教授はパラリンピック選手の脳や神経機能の研究をしている。下半身に障害を持つパラパワーリフティング選手の脳の活動領域を調べている際、研究チームの一人が、一定の握力を維持する実験で選手の力量が目立って安定していたことに気付いたのだ。

 パラ選手の体力測定に携わったことのある中沢教授は、光を見てボタンを押す反応速度を調べるテストで、車いす選手が速かったことを思い出した。パワーリフティング選手の特徴にも「何か神経的な要因があるのでは」と、研究を掘り下げた。アスリートだけではなく、下半身に障害がある人にも対象を広げたところ、…

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