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星野リゾートが京都で出店攻勢 コロナ禍で強気戦略の背景は

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星野リゾートが開業した「OMO5京都三条」の入り口には、昔の周辺の情景を描いた絵が飾られている=京都市中京区で、小坂剛志撮影
星野リゾートが開業した「OMO5京都三条」の入り口には、昔の周辺の情景を描いた絵が飾られている=京都市中京区で、小坂剛志撮影

 観光客が激減した京都や大阪でなぜ今開業するのか――。高級リゾートホテルなどで知られる星野リゾートが4月、京都市内で新たに2施設をオープンした。秋にはさらにもう1施設を開業する計画だ。大阪では世界的にも有名な高級ホテルの開業計画が持ち上がった。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、なぜ強気の戦略を立てるのか。現場を歩き、専門家に話を聞いた。

 「38・5%」。経営破綻したリゾート施設を次々とよみがえらせ、リゾート再生請負人として知られる星野リゾートの星野佳路代表が示した数字に注目が集まった。コロナで宿泊客が激減していた1年前、星野氏は自社が倒産する確率をはじき、初めて社員専用ブログで公表したのだ。ホテル運営の「WBFホテル&リゾーツ」が民事再生法の適用を申請し、ホテル業界に激震が走った時期。星野氏は「自分の会社がどのぐらいヤバいのか」を示し、社員と危機感を共有した。

 100年以上の歴史がある星野リゾートはもともと、長野県軽井沢町の温泉旅館が発祥。4代目の星野氏がホテル経営学で有名な米コーネル大大学院を修了後、1991年に後を継いだ。ラグジュアリーホテルに分類される「星のや」、温泉旅館「界」などの富裕層向けブランドを中心に国内外で約50施設を運営する。施設を所有せずに運営に特化する経営手法や業務の効率化で急成長し、経営に行き詰まった高級旅館やリゾートホテルの運営を引き継いで再生を果たした。

 しかし、コロナの感染拡大でインバウンド(訪日外国人)利用が急減。昨春の感染第1波では、星野リゾートの売り上げは前年の同時期に比べ9割減った。2020年4月の毎日新聞のインタビューで星野氏は「しばらく活動に制約を受けざるを得ない中、今後の1年、1年半をどのようにして乗り切るかが経営上の課題」と話していた。

 それから約1年。…

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