「生活音に敏感」階下男性が親族に伝えていた 大阪・大学生殺害

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
吉岡桃七さんが殺害されたマンション。事件後に起きた火災で2階から3階にかけて外壁が黒く焦げている=大阪府大東市で2021年5月4日午前11時35分、森口沙織撮影 拡大
吉岡桃七さんが殺害されたマンション。事件後に起きた火災で2階から3階にかけて外壁が黒く焦げている=大阪府大東市で2021年5月4日午前11時35分、森口沙織撮影

 大阪府大東市のマンションで私立大4年の吉岡桃七(ももな)さん(21)が殺害された事件で、真下の部屋に住んでいた男性(48)の親族が、「男性は(周囲の)生活音に敏感になっていた」と大阪府警に説明していることが明らかになった。また府警によると、吉岡さん宅で見つかった凶器とされる刃物から、この男性の指紋が検出されたことも判明した。

 府警は男性が事件に関与したとみて殺人容疑などで捜査しているが、2人の接点や騒音を含むトラブルは現在も確認されていない。5日で発生から1週間を迎える中、真相究明は難航が予想されている。

 吉岡さんは4月28日早朝、3階の自室で殺害された。全身には数十カ所の刺し傷や殴打痕があった。男性は事件直後、はしごをつたって戻った真下の2階自室で火を放ったとされ、一酸化炭素中毒で死亡した。

 府警によると、男性は事件前、生活音に神経質になっている旨を親族に伝えていた。同じ階の住民からは以前、「(男性宅から)壁をドンドンたたかれた」との相談も府警に寄せられていた。ただ、吉岡さんを含め他の住民と直接的な騒音トラブルはなく、府警は関連を調べている。

被害者との接点不明、深まる謎

 吉岡さんと男性との接点も不明のままだ。捜査関係者らによると、吉岡さんは大学入学時の2018年からマンションで1人暮らしを始めた。島根県出雲市出身の男性は地元で畜産などの職についた後、大阪に移住。16年ごろに入居したが、2人の関わりは確認されていない。

 一方で、男性が計画的に襲撃の準備を進めていた疑いも浮上している。男性は3種類の凶器で吉岡さんを襲った可能性があり、うち一つは木製の棒(約60センチ)の先に包丁をワイヤでくくり付けたものだった。自作とされ、この棒に付着していた指紋が男性のものと一致した。男性宅からはホームセンターの複数のレシートが見つかり、棒やバールなどを事件直前に購入していたことも判明した。

 ある府警幹部は「現場の状況から女性への強い殺意がうかがえるが、男性の死亡で動機の解明が難しくなっている」と語った。【安元久美子、森口沙織】

あわせて読みたい

注目の特集