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連覇への原動力は得点王2人の特別な関係 J1川崎フロンターレ

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川崎をけん引する小林悠(左)とレアンドロダミアン=等々力競技場で2019年3月1日、藤井達也撮影 拡大
川崎をけん引する小林悠(左)とレアンドロダミアン=等々力競技場で2019年3月1日、藤井達也撮影

 ○川崎3―2名古屋●(4日・等々力)

 川崎が快勝。前半、DFジェジエウがCKに頭で合わせて先制。後半はDF山根の得点とオウンゴールで差を広げた。名古屋はMF稲垣のゴールとMFマテウスのFKで追い上げたが及ばなかった。

川崎のレアンドロダミアン=三協フロンテア柏スタジアムで2020年12月19日、宮武祐希撮影 拡大
川崎のレアンドロダミアン=三協フロンテア柏スタジアムで2020年12月19日、宮武祐希撮影

 連覇へひた走る川崎の試合を見れば、元ブラジル代表FWレアンドロダミアンが力の源泉であることはすぐわかる。キックオフの瞬間、最前線から猛烈な勢いで走り出し、名古屋の守備陣にプレッシャーをかけた。後ろから加勢する味方も連動して守備に走り、ボールを奪って攻撃へ。前半30分過ぎにはFW三笘とともに速攻を仕掛け、獲得したCKがDFジェジエウの先制点につながった。直後にレアンドロダミアンは中央からノーステップで右足を振り抜いた。枠は捉えなかったが、シュートは強烈な存在感を放った。

 自身の2ゴールで4―0の大勝に導いた4月29日に続き、2位名古屋を寄せ付けなかった。早過ぎる天王山の2連戦を制し、首位の座を固めつつある川崎にあって、レアンドロダミアンは献身的な働きぶりでチームメートの敬意を集める。同じポジションの元日本代表FW小林とも特別な関係を築いてきた。

 「切り替え!」「しゃべる!」――。4月、川崎市内の練習場を訪ねると、レアンドロダミアンは日本語で懸命にチームメートに指示を飛ばしていた。2012年のロンドン五輪で得点王に輝いた実績の持ち主に偉ぶる様子など全くない。「川崎に来た時から、やっていることは大きく変わっていない」と本人は意に介さないが、川崎に入って3季目となる今季は副将に就任し、攻守両面ですごみを感じるほど積極性を増した。

シュートを放つ川崎のレアンドロダミアン=埼玉スタジアムで2021年2月20日、宮武祐希撮影 拡大
シュートを放つ川崎のレアンドロダミアン=埼玉スタジアムで2021年2月20日、宮武祐希撮影

 「同じポジションでも、ライバルでも、嫌いになれない。信頼しているし、大好きな選手ですね。人間的に素晴らしい選手でリスペクトしている」。センターFWとして競い合う小林も、その姿勢に感銘を受けている一人だ。昨季は出場機会を分け合い、小林が14得点、レアンドロダミアンが13得点を挙げ、J1制覇に貢献した。今季はライバルに押し出される形で先発が減り、3トップの右に回る試合も増えた小林だが、「右(ウイング)に入った時はアシストできればいいし、お互いに良いところが出せればいいと意識している」と受け止める。

 鬼木監督が2人の関係を解説してくれた。「刺激し合える選手同士で、絆も感じる。(19年に)ダミアンが来た時は(小林)悠が主将で、どんな時も頑張る姿勢を見せ続け、結果を残した。その背中をダミアンが見て成長した。悠も、ダミアンが1年目より2年目、2年目より3年目と成長する姿を見てリスペクトしている。変な競争じゃないから、見ている方は頼もしい」

 現在J1で最多タイ9得点のレアンドロダミアンは「自分のゴール数よりも、チームの結果を何よりも考えていきたい」と話す。得点王を狙えるストライカー2人が先発を争い、時には同時にピッチに立つ。この層の厚さがシーズンを通してプレーの強度を保ち、疲労も軽減することにつながっている。

 かつて輝きを放った五輪の舞台への思いも聞いてみた。ネイマール(現パリ・サンジェルマン)、マルセロ(レアル・マドリード)らと出場し、銀メダルを獲得したロンドン五輪を、レアンドロダミアンは「自分のキャリアにおける位置づけはとても高い。強いメキシコに決勝で敗れたことは残念だが、得点王として個人的に評価されたことは良かった」と懐かしむ。

 東京オリンピックの組み合わせ抽選で母国はドイツ、コートジボワール、サウジアラビアと同組になり、「1次リーグ突破の大きなチャンスがある」と喜ぶ。自身にとって因縁の相手であるメキシコ、強豪フランス、南アフリカと対戦する日本については「本当に難しいグループ」と率直に語る一方で、「日本には若い楽しみな選手がたくさんいる。その中でも(チームメートの三笘)薫には注目している。チームの助けになる能力を持っている」と期待している。【大谷津統一】

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