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コロナ下のこどもの日 大人がもっと耳澄まそう

 新型コロナウイルスの感染が再拡大する中、子どもとどう向き合うべきか。こどもの日に改めて考えたい。

 教育現場や家庭は手探りの対応を迫られている。

 3度目の緊急事態宣言が発令された大阪府や東京都では、授業の多くをオンライン方式に切り替えた学校がある。部活動の原則休止や、学校行事の中止・延期を求めた自治体もある。

 変異株が猛威を振るっているが、文部科学省によると、現段階では子どもの感染拡大を示す明確なデータはない。家庭内感染が多く、地域での一斉休校は必要ないと判断している。

 だが、今後の状況次第では、休校を含む学校活動の一層の制限を求める声が高まる可能性もある。

 その場合に懸念されるのは、子どもたちの心身への影響だ。

 これまでも、一斉休校や友達との交流の制限により、不安やストレスを抱えてきた。不登校や、体調不良を訴える子が増えたという学校が少なくない。

 家庭は昨年に続き、感染が広がる中で大型連休を迎えた。外出もままならず、子どもとどう過ごすか悩んだ人もいるだろう。

 昨秋以来、静かな反響を呼んでいる絵本がある。

 長瀬正子・佛教大准教授が、コロナ下で子どもに向き合う際、気をつけるべきことを平易な言葉でまとめ、自費出版した。基になっているのは国連子どもの権利委員会が出した声明だ。

 「一人ひとりの子どもに合わせて、その子がわかるように説明する」「どんなときも子どもの『声』を聴く」――。

 自身も小学生の子を持つ長瀬さんは「昨春の一斉休校では、国のリーダーからも学校からも、なぜそれが必要なのか十分な説明がなかった。声明の内容を広めたいと思った」と話す。

 絵本は版を重ね、多くの人に読まれている。

 文化祭などの学校行事を安全に実施するためのアイデアを子どもに出してもらい、実際の対策に生かしている学校もある。

 コロナ下で多くの子どもたちは我慢を強いられ、ストレスをためている。子どもの声にもっと耳を澄ませたい。

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