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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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子どもから見た震災記憶 若手職員が語り部に 福島・双葉伝承館

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語り部として活動を始める横山和佳奈さん(左)、渡辺舞乃さん(中)、遠藤美来さん(右)=福島県双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館で2021年5月2日午後6時22分、高橋隆輔撮影 拡大
語り部として活動を始める横山和佳奈さん(左)、渡辺舞乃さん(中)、遠藤美来さん(右)=福島県双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館で2021年5月2日午後6時22分、高橋隆輔撮影

 東日本大震災・原子力災害伝承館(福島県双葉町)の若手職員3人が、同館で語り部として活動を始める。被災当時小学生だった3人は、子どもから見た震災の記憶を語り継ぎ、若い世代に共感を得たいと意気込んでいる。8日以降に順次デビューを予定している。

 語り部を始めるのは、浪江町出身の横山和佳奈さん(22)▽南相馬市出身の渡辺舞乃さん(19)▽いわき市出身の遠藤美来さん(19)。現在、同館には26人の語り部が登録されているが、最年少が55歳で、平均年齢は66・7歳。若年層の語り部がいないことや、「職員も震災を語れるように」との同館の方針もあり、語り部を始めることにした。

 2日に職員らを前に行った練習で、横山さんは、津波で祖父母を亡くした経験を説明。「地震が起きたら安全な場所に。津波が来たら避難して。私が伝えたいことはこの二つだけ。海が気になるのも、写真を撮りたい気持ちも分かります。それでも、死んでしまっては元も子もありません」と、教訓を力強く訴えた。渡辺さんは転校先で友達作りに苦労した子どもならではの被災体験を、遠藤さんは震災直後に準備する暇もなく東京へ避難した体験などを伝えていた。

 横山さんは「誰も語らなくなったら、(出身地の)請戸(うけど)の町が消えてしまうという使命感がある」と、語り部としての決意を説明。「若い世代の人たちには、先生やそれ以上の年代の人が話すより、素直に聞いてもらえるのではないか。今まで聞き流していた人に自分ごととして考えてもらうきっかけになれれば」と話していた。

 初回の口演は、渡辺さん=5月8日午前10時~11時半▽横山さん=同日午後1時半~3時▽遠藤さん=15日午前10時~11時半。定期的な口演は今のところ予定していないが、若年層の口演の要望があれば対応する。【高橋隆輔】

【東日本大震災】

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