富士山に登山鉄道構想の狙い 山梨知事「高付加価値化を目指す」

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
長崎幸太郎知事=山梨県庁で2021年4月30日午後2時45分、梅田啓祐撮影
長崎幸太郎知事=山梨県庁で2021年4月30日午後2時45分、梅田啓祐撮影

 富士山5合目までの有料道路「富士スバルライン」に鉄道を敷設する構想を、有識者らで作る山梨県の検討会がまとめた。事業のスキームは未定だが、同県は国や静岡県と検討して実現を目指す。富士山観光は海外客の急増や、新型コロナウイルス対策などさまざまな課題が浮かぶ中、鉄道構想には環境負荷や安全性の観点から反対意見もある。2019年1月の山梨県知事選で登山鉄道構想の検討を公約に掲げ、議論のきっかけを作った長崎幸太郎知事に狙いを聞いた。【聞き手・梅田啓祐】

Q:富士山登山鉄道構想を知事選の公約に掲げた狙いは

A:富士山を含む、富士北麓(ほくろく)地域の観光を高付加価値化させる必要があると思っています。新型コロナウイルス以前の状況では特に多くのインバウンド、観光客が押し寄せ、それに伴う環境破壊が著しく見受けられます。現状を続けていけば、富士山は消費され尽くし、環境も破壊され、観光業もいずれ飽きられてしまいます。地域経済にとって極めて重要な存在でもあるので、長くその価値を維持し、また発揮し、恩恵が地域に及ぶように、仕組みとして登山鉄道というのは一つの有力な手段だろうという考え方に基づいています。

 今まで登山鉄道という言葉だけが踊り、中身が同床異夢というか千差万別だったわけです。真面目な議論を喚起する観点からは、登山鉄道とはどういうものかと定義するところからでしか始まらないわけです。いろいろなものがあり得るわけですが…

この記事は有料記事です。

残り3196文字(全文3803文字)

次に読みたい

あわせて読みたい

この記事の筆者
すべて見る

注目の特集