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微聞積聞

記者を取り巻く環境はこの35年で激変。昔を思い返し、ちょっと聞いてよってな話や積もる話を、つれづれなるままに書きます。

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微聞積聞

カニ取れて、カニ撮れず

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 私の新人時代はデジカメなんてない頃で、写真の失敗は山ほどある。デジカメはシャッターを押せば写っているが、フィルムのカメラはそうはいかない。

 鳥取支局の1年生記者は11月のマツバガニ漁の解禁日に、県の船で打ちそろって漁場に取材に行く。前夜、読売と朝日の同期同士で晩メシに行き、「あしたは早起きしような」と別れた。朝4時に出港なので目覚ましを3時にセットして寝た。

 枕元の電話の音で目が覚めた。「何時やと思てんねん!」。読売の同期の声だ。「何時?」と寝ぼけて返すと、「時計見ィ!」と切られた。4時だった。慌てて身支度をして車をとばした。漁港まで30分はかかる。と、前方にテールランプが。こんな時間に、と距離を詰めてナンバーを見ると、朝日の記者の車だった。

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