厳しく優しく 鶴瓶師匠らとの日々 落語家・笑福亭銀瓶さんが半生記

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自叙伝「師弟 笑福亭鶴瓶からもらった言葉」を出版した落語家の笑福亭銀瓶さん=大阪市北区のイベントスペース「雲州堂」で2021年4月21日、山下智子撮影
自叙伝「師弟 笑福亭鶴瓶からもらった言葉」を出版した落語家の笑福亭銀瓶さん=大阪市北区のイベントスペース「雲州堂」で2021年4月21日、山下智子撮影

 落語家、笑福亭銀瓶さんの半生記「師弟 笑福亭鶴瓶からもらった言葉」(西日本出版社)が出版された。神戸市灘区で過ごした幼少期から、自身のルーツである韓国と向き合った学生時代、師匠との出会いなど、これまで歩んできた日々を、飾らない言葉でつづっている。

 銀瓶さんは1967年、在日コリアン2世の両親のもとに生まれた。88年に鶴瓶さんに弟子入りしてから、今年で33年。2017年に文化庁芸術祭優秀賞を受賞し、20年には大阪松竹座で独演会を開催するなど、一門の中堅として活躍を続けている。本書の執筆時には、91年から付けているスケジュール帳を頼りに関係者にも「取材」を重ねた。丁寧な場面描写と落語家らしいテンポの良さが光る。

 大阪の放送局前で鶴瓶さんを待ち伏せし、弟子入りを願い出たのは国立明石工業高等専門学校在学中。一度は断られたが、気さくに対応する師匠の姿に胸を打たれた。「今思うと、そのとき、師匠が司馬遼太郎さんの『故郷忘じがたく候』(先祖が豊臣秀吉の朝鮮出兵で日本に連行された十四代沈寿官(ちんじゅかん)さんに取材した作品)を薦めてくれたのにも縁を感じる。『師弟は三世』というが、前世からつながっていたのではと思える…

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