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『なぜ戦争をえがくのか 戦争を知らない表現者たちの歴史実践』=大川史織・編

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『なぜ戦争をえがくのか 戦争を知らない表現者たちの歴史実践』
『なぜ戦争をえがくのか 戦争を知らない表現者たちの歴史実践』

 (みずき書林・2200円)

 絵画、音楽、漫画、工芸、小説……。さまざまな分野で戦争を表現してきた10~50代、13人へのインタビュー。聞き手の大川史織は33歳。若くしてマーシャル諸島の戦争の記憶をたどるドキュメンタリー映画を作った表現者だ。戦争を知らない世代がどう歴史を伝えられるのか。それぞれの語りの中で考えさせられる。

 旧満州(現中国東北部)で亡くなった祖母らを描く画家の諏訪敦は「経験者が不在の状況下でどこまで真実ににじり寄れるのか」を追求し、徹底した取材などを経て、キャンバス上で追体験していた。ロシア・サハリンで暮らす残留邦人の姿を写真で伝える後藤悠樹の思いは、高校生の時に戦争の爪痕と生きるマーシャルの人たちと出会った大川と重なる。時系列で収められた対話は、南洋から始まり、行きつ戻りつしながら進んできた大川の…

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