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台湾海峡の周辺で中国や米国が軍事活動を活発化させ、偶発的な衝突への懸念も出始めている。4月の日米首脳会談や5月5日に閉幕した主要7カ国(G7)外相会合の共同声明では、台湾統一を目指す中国を念頭に、台湾海峡の「平和と安定の重要性」を明記した。台湾海峡で今、何が起きているのか。中国軍が台湾の離島に侵攻する可能性は? 日本と台湾の軍事専門家2人に話を聞いた。1回目は、防衛省防衛研究所の門間理良・地域研究部長の分析を紹介する。【台北・岡村崇】
同盟国との協力を重視する米国
--現在の台湾海峡周辺の状況をどうみていますか。
◆中国の軍事力は過去20年で圧倒的に強くなりました。1996年の台湾海峡危機の際は、中国軍が台湾海峡にミサイルを発射したのに対し、米軍が空母を急派して抑え込みました。しかし現在は中国が対艦弾道ミサイルを配備しているとみられ、米軍は空母を軽々に派遣できないでしょう。米国は危機感を募らせているようです。
--日米首脳会談やG7外相会合の共同声明では「台湾海峡の平和と安定の重要性」を強調しました。中国包囲網が強まっていると言えるのでしょうか。
◆中国の軍備強化に対し、…
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