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EUの源流といま

EUの源流を形作ったリヒャルト・クーデンホーフ・カレルギーの人生をたどりながら、欧州統合のいまを見ます。

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/9 英離脱、統合史の岐路 独仏、不安定化する力関係

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「新型コロナ復興基金」に合意したEU首脳会議後の記者会見を終え、フォンデアライエン欧州委員長(左)と肘を突き合わせるミシェル欧州理事会常任議長=ブリュッセルで2020年7月21日、ロイター
「新型コロナ復興基金」に合意したEU首脳会議後の記者会見を終え、フォンデアライエン欧州委員長(左)と肘を突き合わせるミシェル欧州理事会常任議長=ブリュッセルで2020年7月21日、ロイター

 「これは欧州の歴史で極めて重要な瞬間であり、私たちを未来へと導くものです」。2020年7月21日早朝、ミシェル欧州理事会常任議長(欧州連合=EU=大統領)はEU首脳会議を終え、記者会見で興奮気味に語った。この日、首脳らは新型コロナウイルスで打撃を受けた各国経済を救済するため、7500億ユーロ(約99兆円)の復興基金を設立することで合意した。

 EU初代大統領のヘルマン・ファンロンパウ氏(73)は、合意は統合深化に向けた「重要な一歩だ」と評価する。債権の共有化が将来、宿願の財政統合につながる可能性があるためだ。EUはユーロ圏内で共通の金融政策を実施するが、財政政策は加盟国ごとに異なり、域内の格差やユーロ危機の原因とされてきた。

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