特集

新型コロナウイルス

新型コロナウイルスのニュース、国内での感染状況を報告します。

特集一覧

マシッソヨ! 松山で国際子ども食堂 コロナ下の留学生に笑顔

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
インドネシアからの留学生の介添えで、ニラチヂミを頰張る子ども=松山市中村2で2021年4月7日午後5時31分、遠藤龍撮影
インドネシアからの留学生の介添えで、ニラチヂミを頰張る子ども=松山市中村2で2021年4月7日午後5時31分、遠藤龍撮影

 留学生が母国の料理を調理し、子どもたちに提供する「国際子ども食堂」が3月、松山市にオープンした。孤食をなくすための子ども食堂と、新型コロナウイルス禍で孤立しがちな留学生をつなぐ全国でもユニークな取り組みだ。キャンパスに通えず交流機会が激減し、帰国もできない厳しい環境にある留学生が、子どもたちやボランティアの学生と絆を深めている。

 「良い匂いー」「マシッソヨ!(おいしい)」。4月上旬、松山市中心部に近い住宅モデルルーム。夕食を囲む子どもたちの笑顔が、マスク越しにはじけた。この日のメニューは「ニラチヂミ」と鶏肉を使った「タッカルビ」。韓国人留学生のチェ・ユンジェさん(22)が、日本人の学生ボランティアらと協力しながら腕によりをかけて作った。チヂミをほおばった石井里俐(りり)ちゃん(3)は「おいしい」と顔をほころばせ、チェさんもうれしそうだ。

 国際子ども食堂は週1回のペースで開催し、毎回の参加者は50人ほど。韓国、インドネシアやインド、ベトナムなど7カ国の留学生が各国の料理を調理し、親が忙しいなど支援が必要な子どもたちが集う。手指消毒やマスク着用、換気など感染対策を徹底しながら運営している。

 発起人は市民団体「松山さかのうえ日本語学校」(松山市)代表の山瀬麻里絵さん(33)。愛媛出身の山瀬さんは首都圏を中心に在留外国人の日本語教育、生活支援などに取り組んできたが、2020年に「地元に外国人の居場所を作りたい」と帰郷。「夕食を子どもが独りで食べている世帯がある」と聞き、留学生、子ども双方の「居場所」になる食堂の開設を思い立った。

支援の輪広がり交流拠点に

 コロナ禍で、留学生の多くは孤独に悩んでいる。

 「この1年、家族にも友達にも会えずさみし…

この記事は有料記事です。

残り742文字(全文1470文字)

【新型コロナウイルス】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る
この記事の筆者
すべて見る

ニュース特集