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高齢者ワクチン前のめり政府号令 予約や医師不足、頭抱える自治体

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新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける女性(左)=長野県高山村の村保健福祉総合センターで2021年5月10日午後3時5分、皆川真仁撮影(画像の一部を加工しています)
新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける女性(左)=長野県高山村の村保健福祉総合センターで2021年5月10日午後3時5分、皆川真仁撮影(画像の一部を加工しています)

 新型コロナウイルス感染症のワクチンの高齢者向け接種が各地の自治体で本格化している。厚生労働省の4月時点の調査では全国1700余りの自治体のうち約300自治体が今週、接種開始を予定している。感染拡大が続く中、いかに迅速に接種するか。国も自治体の現場も、正念場を迎える。

自治体せき立てる「7月末まで完了」

 高齢者への接種の本格化は、これまで限定的だった米製薬大手ファイザー製ワクチンの供給が大幅に増えることに伴うものだ。

 10日から集団接種が始まった神戸市。区役所など12カ所で行われ、17日から医療機関約740カ所で個別接種も始まる。ワクチン供給状況を考慮すると最速で開始できるのが10日だったという。市は歯科医の協力も得て大規模接種会場も開設し、接種を加速させる。

 混乱もあった。神戸市は4月19日、75歳以上の約24万人を対象に接種券を一斉送付したところ、予約申し込みが殺到。予約サイトに不具合が生じた上にコールセンターの電話も通じず、予約不能に陥った。このため市は、65~74歳の約19万人の接種券の発送を5回に分散し、高齢者のインターネット予約を支援する「お助け隊」も増員しており、対応を強化している。

 一方、長野県は北相木村や茅野市など23市町村をモデル自治体とし、優先的に接種を行ってきた。予約や接種会場の人の流れなどの課題を洗い出し、情報共有するのが狙いだ。

 それでも、予約トラブルがつきまとう。上田市では接種予約が始まった4月21日以降、予約の殺到でウェブサイトが一時停止、電話もつながりにくい状態に陥った。今月7日時点で、接種券を発送した75歳以上の住民の約6割の1万7000人は予約できていない。県の担当者は「各自治体が頭をひねっても抜本的な対策は難しい」と語る。

 菅義偉首相は「ワクチン頼み」の姿勢を強め、高齢者接種を7月末までに完了させると表明している。しかし長野県の一部市町村では「医師の確保が難しい」「対象者が多い」といった理由から、8月にずれる可能性があるという。

 自治体によって進捗(しんちょく)状況が異なる接種。国が先進事例とするのが…

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