「左手のピアノ」の灯、後世へ 智内威雄、センチュリー響とCF

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 大阪・箕面を拠点に活動する左手のピアニスト、智内威雄が日本センチュリー交響楽団(大阪府豊中市)と手を組み、左手のピアノ協奏曲などの創作や世界初演に必要な資金を募るクラウドファンディング(CF)を行っている。「クラシック音楽の一つのジャンルとして左手のピアノの歴史を後世につないでいきたい」

 ドイツ留学中だった20代の頃、右手に神経疾患の局所性ジストニアを患い、左手だけの演奏を始めた。「こんな表現世界があるのか」。その魅力の奥深さに驚いた。ピアノが好きで片手でも弾きたいという強い思いに裏打ちされたジャンルは、「癒やしや救いといった音楽の原点」だという。音楽表現という点での魅力は音の少なさ。「長い文章と短い文章だったら、素朴で短い方が心に刺さりますよね? 行間を読ませることが得意なんです」と笑う。さらに、楽器の進化が音楽的魅力を支えている。「楽器は出した音をいかに響かせるかという点で進化し、ピアノはダンパーペダルで音を響かせるよう改良されてきた。両手で弾くピアノのように音が多いと濁…

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