デジタル改革法 暮らしへの影響は スピード審議に隠れたリスク

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デジタル改革関連法が賛成多数で可決、成立した参院本会議=国会内で2021年5月12日午後0時53分、竹内幹撮影
デジタル改革関連法が賛成多数で可決、成立した参院本会議=国会内で2021年5月12日午後0時53分、竹内幹撮影

 デジタル庁の創設などを盛り込んだデジタル改革関連法が成立した。菅義偉政権は看板政策に掲げるデジタル化の恩恵を国民に広く実感してもらうため、行政手続きの押印廃止など利便性向上を加速させる方針だ。一方で、個人情報保護などをめぐり関連法がもたらす新たなリスクも指摘されている。硬直化した日本の行政機関、そして市民生活はどう変わるのか。

コロナ感染拡大で行政の「お粗末さ」露呈

 「思い切ったデジタル化を進めなければ日本を変えることはできない。世界に遜色のないデジタル社会を実現したい」。菅首相は11日の参院内閣委員会で関連法の意義をこう強調した。

 新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、行政のデジタル化の遅れが深刻な問題として浮かび上がった。国民や事業者に対する給付金の支給遅れや、国と地方自治体のシステム連携の混乱などトラブルが続出。政府がコロナ対策の切り札と位置づけた接触確認アプリ「COCOA(ココア)」も、約4カ月にわたって不具合が放置されるお粗末ぶりだった。

 日本の「インターネットの父」とも呼ばれる慶応大の村井純教授は「行政のデジタル化が立ち遅れた原因は、行政機関の…

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