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韓国少子化、地方にカギ 人口消滅危機 若者誘致で活路

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レストラン「月光」のキッチンに立つ蘇俊儫さん(右)と金東燦さん=韓国南東部慶尚北道義城郡で2021年1月29日、渋江千春撮影
レストラン「月光」のキッチンに立つ蘇俊儫さん(右)と金東燦さん=韓国南東部慶尚北道義城郡で2021年1月29日、渋江千春撮影

 「都市に残っていたら、レストランを始めることすらできなかった」

 蘇俊儫(ソジュンホ)さん(29)と同級生の金東燦(キムドンチャン)さん(29)は昨年8月、故郷の韓国南東部慶尚北道(キョンサンプクド)義城(ウィソン)郡に洋食レストラン「月光」をオープンさせた。地元名産のニンニクをソースなどに使ったトンカツ、パイ生地を使ったピザを目当てに、昼時には約20席が満席になる。

 義城郡は人口約5万人の農村で、若者は高校や大学進学を機に地元を離れ、そのまま都市部で就職するケースが多い。過疎化で高齢化率は4割を超え、今後地域が消滅する危険性が極めて高いとされる。地域を活性化し、人口減少のペースを緩やかにするため、若者誘致と少子化対策が急務となっている。

 蘇さんも高校進学を機に地元を離れ、英国の料理学校で勉強した後、韓国に戻って首都圏のホテルなどで働いていた。退職を機に少し休もうと地元に戻ってきた時、故郷に起業支援の制度があることを知った。金さんとともに、それぞれ3000万ウォン(約290万円)の支援を受けた。

 レストランの…

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