文楽・人間国宝 吉田簑助 その人と芸/下 大阪・能勢、鹿角座を監修 市民にも伝承、惜しみなく

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初めて人形を遣う人々に、足の動かし方を教える吉田簑助=1997年7月(浄るりシアター提供)
初めて人形を遣う人々に、足の動かし方を教える吉田簑助=1997年7月(浄るりシアター提供)

 81年間に及ぶ舞台生活から、この4月に引退した人形浄瑠璃文楽の人形遣い、吉田簑助(人間国宝)は、弟子だけでなく、人形を遣ったことがなかった市井の人々にも惜しみなく芸を伝えた。大阪府能勢町の浄るりシアターを拠点とする「能勢人形浄瑠璃鹿角座(ろっかくざ)」の座員たちである。

「貸してみ」気さくに自ら首を遣い

 大阪府北端の能勢町では、江戸後期から200年以上にわたり、語りと三味線による素浄瑠璃が盛ん。地元の文化を発展させ後世に残すため、これに人形と囃子(はやし)を加える構想が持ち上がったのは1993年ごろ。同シアターの松田正弘館長(55)は、当時の館長だった大内祥子さん(故人)と全国各地の簑助の公演先に出向いては監修を請うた。

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