個人出版本100種以上「熱量こもった作品に触れて」神戸の書店

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書店「1003」の店主、奥村千織さん=神戸市中央区栄町通1で、2021年4月30日午前11時14分、韓光勲撮影
書店「1003」の店主、奥村千織さん=神戸市中央区栄町通1で、2021年4月30日午前11時14分、韓光勲撮影

 神戸市中央区の書店「1003(センサン)」は新刊と古書を置く傍ら、100種類以上のリトルプレス(個人出版物)を取り扱っている。店主の奥村千織(ちおり)さん(41)は大学図書館で司書として働いた経験を生かしてバラエティー豊かな本で店を彩り、「作り手の熱量がこもった本に触れてほしい」と話している。

 店は2015年に開店し、20年12月に同区栄町通1の「東方ビル」5階に移転して売り場を広げた。黒を基調とした内装は建具職人で夫の泰三さん(43)が手掛けた。木目が鮮やかな本棚は全て手作りで、夫婦の名から「千」と「三」の一文字を取って店名にした。

 奥村さんは10年ほど前、長野県小布施町で開かれた「一箱古本市」を見て、参加者が持参した本を箱に詰めて売る様子に刺激を受けた。神戸市内の大学図書館で司書として働く傍ら、友人と古本市を主催。芦屋市で13~15年に計5回開き、「自分で選んだ本を直接手渡すのは楽しい」と感じた。古本市が好評だったこともあり15年、常設の古書店を開いた。

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