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練習場所も資格も失うパラ選手 「燃料空っぽの車をふかすよう」

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パラパワーリフティングのチャレンジカップ京都が行われた「サン・アビリティーズ城陽」。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令され現在は休館している=京都府城陽市で2020年10月4日、西岡浩記さん撮影
パラパワーリフティングのチャレンジカップ京都が行われた「サン・アビリティーズ城陽」。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令され現在は休館している=京都府城陽市で2020年10月4日、西岡浩記さん撮影

 東京パラリンピックは16日、開幕100日前を迎えた。本来であれば大会に向けたラストスパートの時期だが、新型コロナウイルスの感染拡大は一向に収まらず、選手強化や大会準備は停滞している。

「どこでもいいから柔道をさせて」

 京都府南部の福祉施設内にある体育施設「サン・アビリティーズ城陽」(城陽市)。この施設を巡り、日本パラ・パワーリフティング連盟の吉田進理事長は頭を抱えていた。「強化拠点を使えないのはあまりにも痛い……」。4月、京都府などを対象とした緊急事態宣言が発令され、施設は休館になった。宣言解除を想定し5月14~16日に予定していた強化合宿は、宣言延長により中止された。合宿に参加予定だったある選手は「大会に向けて追い込む時期なのに、予定が狂った。もどかしい」とこぼした。

 頼みの綱だった強化拠点が閉鎖され、「自助」での練習を余儀なくされているパラ選手たちは、モチベーションの維持に苦心する。競泳(視覚障害)の富田宇宙(32)=日体大大学院=は「パラリンピックがどうなるかよりも、家とトレーニング場を往復する生活がむなしくなってきた。ガソリンが空っぽの車をふかしている感じ」と表情を曇らせる。柔道のある選手は延期で鈍った試合勘を取り戻すために出稽古(げいこ)を増やしたが、コロナ下で受け入れ先の活動が次々と中止になり「どこでもいいから柔道をさせてほしい」と悲痛な声を上げる。

 さらに「中止」「再延期」を求める世論も選手の心を揺らす。ある金メダル候補は「大会開催に反対意見があるのは分かっている。安全…

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