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陸上自衛隊と米海兵隊、フランス陸軍による離島防衛訓練が15日、陸自霧島演習場(宮崎県えびの市、鹿児島県湧水町)で行われた。仏軍が日本国内に上陸して演習に参加するのは初めて。沖縄県・尖閣諸島周辺や太平洋で海洋進出を強める中国を念頭に、日米仏が連携を深める狙いがある。日本は英国、ドイツなど欧州各国とも安全保障分野での連携強化を図る方針で、中国へのけん制を強めている。
陸自、フランス陸軍との初の共同訓練
「アレ、アレ!(行け、行け!)」。雷が断続的に鳴り響き、大粒の雨がアスファルトにたたきつける中、仏陸軍の隊員が大声で他の隊員に指示を出した。15日の訓練で想定したのは、敵に占拠された空港ターミナルビルの制圧だった。陸自と仏陸軍は地雷を模した障害物を撤去し、進入路を確保。機関銃を構えた仏陸軍隊員らが建物に突入した。
日米仏の訓練は11~17日の日程で、15日は報道関係者に公開された。陸自は離島防衛専門の水陸機動団など約100人、仏陸軍は約60人、米海兵隊は約60人が参加した。
共同訓練の特徴は「敵に占拠された離島の奪還」を想定したことだ。15日の訓練では海上の艦艇から隊員を乗せたヘリコプターを飛ばす予定だったが、悪天候のため、着陸済みの陸自の輸送ヘリから各部隊が配置についた。そこから市街地での戦闘、制圧・奪還までの訓練を行った。日米仏がここまで大規模に実施するのは異例だ。
「インド太平洋地域の安定に不可欠」
訓練は仏側から日本側に持ちかけた。仏軍の練習艦隊「ジャンヌ・ダルク」が日本に寄港する機会を捉え、両国間で調整し実現した。フランスには、日米安全保障条約第5条に基づき尖閣諸島も含めた日本防衛義務を負う米国とは異なり、日本を防衛する義務はない。それでも日本が共同訓練に応じたのは、…
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