増益見込むが「利益なき繁忙」コロナ禍の決算 メガバンクの課題

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大手銀行の看板=東京都江東区で2021年3月5日、久田宏撮影
大手銀行の看板=東京都江東区で2021年3月5日、久田宏撮影

 じわりと重苦しさが増している。そう言うと悲観的に過ぎるだろうか。17日に出そろった大手銀行5グループの2021年3月期決算のことだ。三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)とみずほFGが最終(当期)利益で増益を確保する一方で、三井住友FGなど3グループは2桁の減益に沈んだ。新型コロナウイルス禍の中、産業のレスキュー役として貸し出しは増えているものの、記者会見した首脳たちの表情はさえない。銀行業界が抱える課題を追った。 【竹地広憲/経済部】

貸し出しは活況だが…

 「コロナの影響がどこまで残るか、予断を許さない」。最終利益が前期比27.1%の落ち込みとなった三井住友FGの太田純社長は14日の記者会見で、渋い表情を見せた。コロナ禍に伴う企業の資金需要の高まりを背景に、同社の大企業向け貸出金残高(銀行単体)は同3.4%増加し、本業のもうけを示す業務純益はほぼ横ばいを維持した。だが、融資の焦げ付きに備えた引当金などの与信費用約1700億円を計上した結果、最終利益が大幅な減益となったのだ。

 この傾向は他グループも同様だ。各社とも貸し出…

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