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原爆慰霊碑に一礼「平和の火」つなぐ 広島の聖火走者たちの思い

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トーチキスを行う被爆者の梶矢文昭さん(右)=広島市中区の平和記念公園で2021年5月17日午後5時49分、山田尚弘撮影
トーチキスを行う被爆者の梶矢文昭さん(右)=広島市中区の平和記念公園で2021年5月17日午後5時49分、山田尚弘撮影

 東京オリンピックの聖火は、新型コロナウイルス禍の長いトンネルを抜けられないまま、17日、被爆地・広島に入った。梅雨空の下、平和記念公園(広島市)で無観客の点火セレモニーが開かれた。大会の開催自体が不安視される中、ランナーたちは「平和の祭典」への思いをつないだ。

 元小学校教諭の梶矢文昭さん(82)=広島市=は、特別な思いで聖火を迎えた。1945年8月6日、6歳だった梶矢さんは爆心地から約1・8キロの国民学校の分散授業所で2歳上の姉文子さんと掃除をしていた時に被爆。火から逃れるため、広島駅北側の二葉山の頂を目指し、裸足で駆けた。夕方に下山すると、眼球などにガラス片が刺さった母がうなだれていた。その前で姉は息絶えていた。「姉を思いながら走りたい」。前の走者から聖火を受け継ぐと、原爆慰霊碑に一礼した。「被爆後は猛火の中を走ったが、…

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【東京オリンピック】

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