世界初「宇宙深海酵母」誕生 未知の酔い心地?日本酒醸造へ 高知県工業技術センター

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05年、ソユーズ無重力 今年、6200メートル水圧から生還

 宇宙を経験した日本酒の酵母が、今度は6000メートル超の深海から帰還した。実験した高知県工業技術センターによると、宇宙と深海の両方を経験した日本酒の酵母は例がないという。この酵母を使った日本酒を今後、高知県内で醸造する予定で、同センターは「唯一無二の酵母で県内酒造業界の活性化につなげたい」と期待している。

 宇宙に行った酵母は16年前に誕生した。2005年、県開発の複数の酵母がロシアの宇宙船「ソユーズ」に乗って無重力状態で10日間滞在し、「宇宙酵母」として当時注目を集めた。しかし、次第に話題性が薄れて下火になっていたところ、県内に研究拠点がある海洋研究開発機構(神奈川県横須賀市)職員とセンター職員が酒の席で「もう一花咲かせてみよう」と意気投合した。

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