特集

入管・難民問題

国外退去処分になった外国人の入国管理施設での扱いが注目を集めています。難⺠に厳しいと言われる日本。人権は守られている︖

特集一覧

入管法改正、今国会断念 支持率低下で危機感 選挙控え「強行できず」

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
衆院本会議を傍聴するウィシュマ・サンダマリさんの妹のワユミさん(右)とポールニマさん=東京都千代田区で2021年5月18日午後1時20分、竹内幹撮影
衆院本会議を傍聴するウィシュマ・サンダマリさんの妹のワユミさん(右)とポールニマさん=東京都千代田区で2021年5月18日午後1時20分、竹内幹撮影

 政府・与党は入管法改正案について、事実上の廃案に追い込まれた。新型コロナウイルスの感染拡大が続き、内閣支持率が下落する中、改正案を強行採決すれば世論の反発を招く。次期衆院選や夏の東京都議選などに悪影響が出かねないと警戒し、国会審議の紛糾を回避した。

支持率低下で風向き変わる

 加藤勝信官房長官は18日の記者会見で「与野党協議で改正案はこれ以上審議を進めないとの合意がなされ、政府もこれを尊重した」と経緯を説明した。官邸関係者は「突然の与党の判断に驚いた」と漏らした。

 政府・与党はもともと、入管法改正案が、世論の注目を集める法案とみていなかった。名古屋出入国在留管理局で3月、スリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんが亡くなり、野党が法務省に、入管施設の監視カメラ映像の開示を求めても、自民党幹部は「世論の関心はさほど高まっていない。開示しなくても問題はない」との認識を示していた。与野党の修正協議が14日に決裂すると、この幹部は「野党には十分配慮した。17日の週に衆院を通過させる」と明言していた。

 風向きが変わったのは、先週末だ。報道各社の世論調査で、内閣支持率が相次いで低下。新型コロナの感染収束が見通せず、緊急事態宣言の対象追加を巡り、政府方針が迷走したことが一因とみられる。こうした状況を受け、政府・与党には「内閣支持率が低い中で無理はできない」(政府関係者)との危機感は高まっていた。

 そして、18日朝にあった自民党の幹部協議。「入管法を参院に送ってもいいが審議は荒れる。多くの法案が残る中、入管法がどれだけ重要かを改めて考えてほしい」。改正案の取り扱いを再検討するよう要求したのは、関口昌一参院議員会長や世耕弘成…

この記事は有料記事です。

残り2468文字(全文3183文字)

【入管・難民問題】

時系列で見る

次に読みたい

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る
この記事の筆者
すべて見る

注目の特集