見通し甘いハマス、代償払わされたガザ エジプト紙元特派員の展望

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イスラエル軍の空爆で住宅が倒壊し、がれきの中で生存者を捜す消防隊員ら=パレスチナ自治区ガザ地区ガザ市で2021年5月16日午後0時55分、三木幸治撮影
イスラエル軍の空爆で住宅が倒壊し、がれきの中で生存者を捜す消防隊員ら=パレスチナ自治区ガザ地区ガザ市で2021年5月16日午後0時55分、三木幸治撮影

 イスラエル軍とパレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスの戦闘は終わりが見えない。背景と今後の展望について、エジプトの政府系紙アルアハラムの元ガザ特派員、アシュラフ・アブエルホウル編集長(58)に聞いた。【聞き手・カイロ真野森作】

ネタニヤフ首相には好機

 イスラエルのネタニヤフ首相にとって今回の攻撃は非常に良いタイミングとなった。3月の総選挙後、彼は組閣に失敗している。国民に対し、自身の強さとパレスチナの抵抗を止める能力があると証明するため、戦闘に踏み切った。勝利を収めれば、極右政党の支持を獲得して首相の地位を保持できるからだ。そうすれば(自身が裁判中の)汚職疑惑も振り切れるだろう。

 イスラエル軍は事前に攻撃目標を設定しており、今回の戦闘について準備を進めていた。ハマス側が最初にミサイル攻撃をするよう仕組んだ可能性もあり、(それに対する報復という形で)戦闘を開始した。ガザ周辺には地下壁を設けており、ハマス戦闘員が過去の戦闘時のようにトンネルで外へ逃れることはできない。イスラエル側はハマス幹部の居場所や武器庫、ミサイル発射場に関する情報も保有している。

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