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「公費治療で感染者来日」後たたぬ拡散 新感染症、外国人に偏見

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集中治療室で重症患者にPCR検査を行う医師=千葉市中央区の千葉大医学部付属病院で2021年3月31日午前8時21分、佐々木順一撮影
集中治療室で重症患者にPCR検査を行う医師=千葉市中央区の千葉大医学部付属病院で2021年3月31日午前8時21分、佐々木順一撮影

 新型コロナウイルスをめぐり、こんな「怪情報」がSNS(ネット交流サービス)上を漂っている。感染者の療養費は日本国籍、外国籍の人を問わず、原則として公費でまかなわれるが、ツイッターなどでは「公費治療目的で感染者が来日している」などといった投稿が相次いでいるのだ。これは本当なのか?【吉井理記/デジタル報道センター】

 おさらいしておこう。新型コロナウイルス感染症は昨年1月、まん延防止の観点から、感染症法で医療費を公費負担とする「指定感染症」(今年2月から「新型インフルエンザ等感染症」に分類変更)となっているのはご存じの通りだ。

 実は昨年1月の時点で、ツイッター上では「無料の治療目的で外国人の入国が増える」といった投稿が相次いでいた。それから1年を経た今も「母国での治療費が高いとかで入国する人もいるのでは」「指定感染症を外せば公費負担の治療目的で日本に来る人はいなくなる」、さらに「今日も公費治療を目的に感染者が来日しています」などといった情報を拡散する人が後を絶たないのだ。

 つまり、コロナに感染した海外の人が「日本でタダのコロナ治療を受けたい」と考え、日本にやって来ているのだ、と言いたいらしい。

 後で現場を知る法務省出入国在留管理庁の担当者に話を聞くが、少し考えるだけで、この「公費治療目的で感染者が来日」論のバカバカしさが分かるはずだ。

 当たり前だが、感染しているのに日本にやって来られるのは、長時間のフライトに耐えられる無症状か、発熱もない軽症の人に限られる。航空各社は陽性者は搭乗させないし、搭乗者全員に体温検査を課しているからだ。

 特に症状もないのに、無症状者・軽症者が体調悪化のリスクを冒して、必ず治るという保証もない日本にわざわざ来ているのだ、と考える理由は何か。

 しかも、である。

 治療はタダだとしても、日本への旅費は自腹である。片道で…

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