高僧・行基の供養堂か 奈良・菅原遺跡で類例ない円形建物跡確認

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
上空から撮影した菅原遺跡。柱穴が円状に並ぶ特異な構造の建物跡(中央)を回廊跡(左上)が囲んでいる=元興寺文化財研究所提供
上空から撮影した菅原遺跡。柱穴が円状に並ぶ特異な構造の建物跡(中央)を回廊跡(左上)が囲んでいる=元興寺文化財研究所提供

 元興寺文化財研究所は20日、奈良市疋田町の菅原遺跡で、8世紀半ばの類例のない円形建物と大規模な回廊の跡を確認したと発表した。東大寺大仏の造立を指揮した奈良時代の高僧、行基(668~749年)ゆかりの寺「長岡院」があったとされる地で、同研究所は行基をしのぶ供養堂の遺構で、後世の仏塔建築「多宝塔」の原形である可能性が高いとみている。遺跡からは大仏殿を望むことができ、専門家は「大仏の完成を見ずに亡くなった行基を弔うため弟子たちが建てたのでは」と推測している。

 遺跡は平城宮跡の西方、標高106メートルの丘陵上にあり、宅地開発に伴って2020年10月~21年1月に約1960平方メートルを調査。柱穴(直径約21センチ)15基が直径約14・5メートルの円状に並び、その内側にも石を抜き取った跡が円状に確認された。北西側では柱穴の列も見つかり、約40メートル四方の回廊などが円形建物の周囲を巡っていたとみられる。

この記事は有料記事です。

残り609文字(全文1012文字)

あわせて読みたい

注目の特集