「1度の重み、全く違う」 温暖化で不漁 魚種の分布域変化

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷

 魚が取れないのは地球温暖化が一因――。政府が気候変動を意識した漁業対策の策定に本格的に乗り出す。乱獲防止が主眼だったこれまでの水産行政から転換し、地球温暖化を見据えた対策作りに軸足を移す。あらゆる産業セクターで温室効果ガス削減を求められる中、漁業の世界でも「脱炭素」が加速しそうだ。

 「海の中で大激変が起きている」。水産庁の幹部は、近年の温暖化の影響について、こう語気を強める。気象庁によると、日本近海の海面水温(年平均)は2020年までの100年間で1・16度上昇した。日本に近い大陸の内陸部の気温上昇率が大きく、その影響を受けている可能性があるといい、世界全体の海面水温の上昇幅(0・56度)を上回っている。

 これに伴い、海中の温度も上昇している。気温の上昇は農作物の生産にも影響するが、水産庁幹部は「気温と水温では『1度上昇』の重みが全く違う」と指摘。温暖化に伴う環境変化を踏まえた漁業政策に転換する必要性を訴える。

この記事は有料記事です。

残り966文字(全文1379文字)

あわせて読みたい

ニュース特集