FRB、デジタル通貨の論点整理、夏に公表へ 規制議論促す

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米連邦準備制度理事会(FRB)本部=米ワシントンで
米連邦準備制度理事会(FRB)本部=米ワシントンで

 米連邦準備制度理事会(FRB)は20日、中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)の利点と課題に関する論点整理を今夏に公表すると発表した。デジタル通貨の研究や運用が世界的に加速するなか、金融システムへの影響や利用者保護などの課題について幅広く意見を集め、国際的な規制・監督体制の議論を主導したい考え。FRBが将来的に発行する可能性については未定とし、あくまで「慎重な検討プロセスの始まり」と説明している。

 FRBのパウエル議長はビデオメッセージで、ビットコインのような資産の裏付けのない仮想通貨(暗号資産)と異なり、ドルなどの通貨に連動するデジタル通貨は「決済の効率化や迅速化、コスト削減につながる可能性がある」とした一方で、「従来の通貨や銀行預金のように適切な保護や規制の枠組みが備わっていない」と指摘。適切な規制・監督の枠組みの整備が必要との考えを示し、幅広い議論を促すために、FRBの現在の考えをま…

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