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脳性まひでも挑める空中芸 「ソーシャルサーカス」を見逃すな!

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舞台で演技する久保田葉月さん(右)。左はサポートするプロのパフォーマー=東京都豊島区で2021年4月24日、吉田航太撮影
舞台で演技する久保田葉月さん(右)。左はサポートするプロのパフォーマー=東京都豊島区で2021年4月24日、吉田航太撮影

 「ソーシャルサーカス」をご存じだろうか。「ソーシャル」とは「社会の」という意味。ある社会的な目的を持ったサーカスのことをこう呼ぶ。4月の終わり、東京・池袋で公演があった。のぞいてみると、そこは多様な人たちが繰り広げるエンターテインメントの世界だった。【五十嵐朋子】

 ぞろぞろ、ひょこひょこ、ざわざわ……。

 夕暮れどき、ビルの谷間に設けられたステージに、色とりどりの原色の衣装に身を包み「虫」に扮(ふん)した出演者が次々と現れた。手足の長い虫。小さい虫。よく見ると、車いすに乗った虫もいる。

 その一人、黒と銀のしま模様の虫の格好をした久保田葉月さん(22)は、他のダンサーの手を借りて、車いすから直径約1メートルのリングに腰掛けた。幻想的な音楽と照明に包まれる中、約4メートルの高さまでつり上げられていく。

 久保田さんは脳性まひで、特に右手の緊張が強く、握った手を緩めることが苦手なため、ブランコすらほとんど乗ったことがない。一緒にリングに座ったプロパフォーマーの桧山宏子さんに体をしっかりと支えられ、…

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【東京パラリンピック】

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