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微聞積聞

記者を取り巻く環境はこの35年で激変。昔を思い返し、ちょっと聞いてよってな話や積もる話を、つれづれなるままに書きます。

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現像、焼き付け 暗室の苦闘

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イラスト・高宮信一さん
イラスト・高宮信一さん

 前回はカメラの空打ちで写真が写っていなかった話を書いたが、写真には一苦労どころか、二苦労も三苦労もあった。

 今はもうないが、昔は支局に暗室があって、取材から戻ったらカメラを持って暗室にこもる。フィルムを取り出す際、光に触れると一巻の終わりだから要注意。取り出したフィルムを現像液に3~5分漬ける。タイマーをかけて暗室を出て、原稿を書き始めるのだが、タイマーをセットし忘れ、デスクに「写真はどうなった?」と聞かれて跳び上がり、慌てて暗室に駆け込むこともしばしば。現像液に漬けすぎると、フィルムが真っ黒になってしまうので要注意。

 撮るのも現像も慣れない身には、ここまでで越えなければならないハードルがいくつもあるのだが、ここからが胸突き八丁の焼き付けだ。コマを選んで引き伸ばし機にフィルムをセットし、印画紙に焼き付ける。と書けば4行で足りるが、逆光、手ぶれ、ピントが甘い、人物が目をつむっている、構図がなってない……。落とし穴は山ほどある。

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