グッチは生活必需品か 休業要請「例外」巡り百貨店と東京都が攻防

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営業している食料品売り場=東京都中央区の日本橋高島屋で2021年5月18日、幾島健太郎撮影
営業している食料品売り場=東京都中央区の日本橋高島屋で2021年5月18日、幾島健太郎撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言では、東京都などの自治体が百貨店をはじめとする大規模商業施設に休業を要請した。だが「生活必需品」の販売を認める例外を逆手に取って、高級ブランド品の売り場まで営業を再開する百貨店も現れ、両者のせめぎ合いが表面化している。長引くコロナ禍で業績が悪化している百貨店で一体何が起きているのか。

「臨時休業」なのにほぼ全館で…

 昭和初期に建築された本館が国の重要文化財に指定されている日本橋高島屋(東京都中央区)。ホームページには「臨時休業」と記されているが、5月18日に訪れると本館の正面入り口は開いており、検温や手指の消毒をしてから店内へ。1階では化粧品売り場が営業しており、客の姿はまばらだったがマスクを着けた美容部員が接客していた。

 本館内ではグッチやディオールの店舗も営業しており、高級ブランドの買い物袋を提げた会社役員の女性(46)は「急に気温が高くなったので夏物の服などを購入した。食料品なども含めて月10回以上は来る」と話していた。休業しているのは、宝飾品や美術品、ゴルフ用品、玩具の売り場ぐらいだ。

 「臨時休業」なのにほぼ全館で営業しているのは、休業要請の例外となっている「生活必需品」の範囲の解釈を徐々に拡大したからだ。3回目の緊急事態宣言が始まった4月25日には、食料品や一部の生活用品の売り場に営業を限っていたが、大型連休明けの5月6日には都内一部店舗でハンドバッグや靴、眼鏡、食器、寝具などの売り場を再開。更に12日には、百貨店の主力商品である婦人服や紳士服にも範囲を広げた。

 高島屋の村田善郎社長は、業界団体の日本百貨店協会で会長を務めている。業界を代表する企業が売り場の再開に踏み切ったため、同業他社からは…

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