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ミャンマークーデター

ミャンマー国軍がクーデターを起こし、アウンサンスーチー氏らを拘束。市民や国際社会からは抗議と批判が相次いでいます。

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教員もミャンマー国軍への不服従運動 学校教育遅れに懸念

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ミャンマー最大の都市ヤンゴンの市庁舎=2017年11月19日、西脇真一撮影 拡大
ミャンマー最大の都市ヤンゴンの市庁舎=2017年11月19日、西脇真一撮影

 ミャンマーの軍事政権が新学期の6月1日から公立学校を再開する方針を打ち出したのに対し、国軍に抗議するデモ隊が反発している。職場を放棄してデモに参加する教員も多く、学校教育の停滞を懸念する声が上がっている。

 「生徒たちには申し訳ないが、今年は学校には行かずに様子を見てほしい」。最大都市ヤンゴンの教員、エーモンさん(28)は毎日新聞の取材に語った。エーモンさんはアウンサンスーチー氏が率いる国民民主連盟(NLD)政権の初等教育改革などを評価していただけに、クーデターには落胆した。国軍に抗議する不服従運動に参加しており、「軍政が倒れるまで職場には戻らない」と決めている。

 これまでに全国の教員数千人が不服従運動に参加したとみられる。大学は5月初旬に再開したが、ほとんどの学生が欠席した。抗議デモの参加者は「軍政の奴隷教育はいらない」とスローガンを掲げ、小中高校が再開する6月以降も自分の子どもを学校には通わせないと主張する。

 ただ、生徒や親からは戸惑いの声も出ている。2人の子がいるワーワーさん(44)は「近所には子どもを学校に通わせないと言う親もいるが、下の子はまだ9歳で教育の遅れが心配なので、通わせるつもり。兵士が学校を警備すると聞いているので安全面にあまり不安はない」と言う。高校生のヤミンタントさん(17)は「国軍へのあらゆる抗議活動に賛同しているが、この動きだけは賛同できない。教育を妨害するのは不適切だ」と話す。

 民主派が設立した国家統一政府(NUG)が副教育相に任命したジャトイパン氏は地元メディアに「この混乱期にどんな教育制度が適切か検討している」と述べ、自宅学習を正式な教育課程として認定することを検討していると話した。

 一方、軍政側は抗議運動に参加するなどした教員数百人を解雇、新たに募集した。だが、今後の教育行政の方針については明らかにしていない。国軍が設置した最高意思決定機関「国家統治評議会」のゾーミントゥン報道官は15日の記者会見で「(現在の)教育制度やカリキュラムは前政権(NLD)が作ったもの」と述べ、軍政主導の教育だとして批判する声に反論している。【バンコク高木香奈】

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