リュウグウに惑星初期の物質 はやぶさ2も回収か 立教大チーム

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小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセルに入っていたリュウグウの岩石のかけら。惑星が生まれたころの状態が残る物質が入っている可能性が高まっている=宇宙航空研究開発機構提供 拡大
小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセルに入っていたリュウグウの岩石のかけら。惑星が生まれたころの状態が残る物質が入っている可能性が高まっている=宇宙航空研究開発機構提供

 探査機「はやぶさ2」が探査した小惑星リュウグウに、惑星が生まれたころの状態が残っているとみられる物質が存在すると、立教大などの研究チームが25日、英科学誌「ネイチャー・アストロノミー」(電子版)に発表した。はやぶさ2が持ち帰った物質にも含まれている可能性が高く、太陽系がどのように作られたのかという謎の解明につながりそうだ。

 はやぶさ2が2018~19年にリュウグウを探査した際、中間赤外カメラなどで観測したデータを分析した。その結果、直径9メートルのクレーターの中心に、周囲より高温の部分があった。

 密度が小さい物質は、太陽光が当たる昼に温まりやすく、夜は冷えやすい。別のカメラで撮影した写真もあわせて調べると、長さ10センチ程度の岩が複数集まっており、これらのことから、クレーター中心部には水に浮くほど密度が小さなフワフワの物質があることが分かった。別の直径20メートルのクレーターにも、さらに密度が小さな物質が確認された。

2019年7月に探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」に着地した直後の画像。化学エンジンの噴射で表面の岩石や砂が飛び散っている=宇宙航空研究開発機構提供 拡大
2019年7月に探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」に着地した直後の画像。化学エンジンの噴射で表面の岩石や砂が飛び散っている=宇宙航空研究開発機構提供

 原始太陽系では、ちりが集まってフワフワとした「微惑星」が作られ、それらに熱が加わったり、別の微惑星と衝突したりすることを繰り返した結果、小惑星や惑星ができたと考えられる。微惑星を形成する物質は、密度が極めて小さいと推測されている。

 リュウグウには元になる天体があり、別の天体との衝突などによって壊れた後、再び集まってできたとされる。リュウグウ自体もすきまだらけの構造だが、今回確認された物質は、はるかに密度が小さかった。太陽系で最も初期の姿に近い天体と考えられている彗星(すいせい)の密度に近く、熱や衝突の影響をほとんど受けていない微惑星の状態が残る物質と考えられるという。

 さらに、同じような物質はリュウグウ全体に分布しているとみられ、はやぶさ2が持ち帰った物質に含まれるとみられる。チームの坂谷尚哉・立教大助教(惑星物理学)は「持ち帰った物質の重さを量れば、微惑星由来の物質かどうかが分かる。もし見つけ出せれば、微惑星や太陽系初期の状態を解明するカギになるだろう」と話す。【永山悦子】

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