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ヤングケアラー

通学や仕事をしながら家族の介護をする子ども「ヤングケアラー」。将来が左右される深刻なケースも。

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抜け落ちた「小さな保護者」 ヤングケアラー「衝撃の実態」

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ヤングケアラーの支援策をまとめたプロジェクトチームの報告書=東京都千代田区で、三上健太郎撮影
ヤングケアラーの支援策をまとめたプロジェクトチームの報告書=東京都千代田区で、三上健太郎撮影

 家族の介護や世話を担う子ども「ヤングケアラー」をめぐり、厚生労働省と文部科学省の共同プロジェクトチーム(PT)は支援策をまとめた報告書を公表し、ようやく救済に向けた一歩を踏み出した。自治体も独自の調査に動き出すなど支援への熱が高まっているが、積み残された課題もある。【山田奈緒、三上健太郎】

1カ月で支援策 小学生は調査対象外

 「これまで厚生労働省として調査しなかったこと、ヤングケアラーに着目した対策を打ってこなかったことが悔やまれる」

 全国の教育現場に対する初めての実態調査の結果を公表した4月12日のPT第2回会合で、山本博司副厚労相はこう述べ、支援の必要性を強調した。調査では中学2年の17人に1人、全日制高校2年の24人に1人がヤングケアラーであることが分かった。

 山本氏も丹羽秀樹副文科相も調査結果を「衝撃」と受け止めた。PTは「即効性のある対策を急ピッチで検討する」として、わずか1カ月で支援策をまとめた。急いだのは、政府が6月にも策定する経済財政運営の指針「骨太の方針」に反映させ、支援策を具体化させるためだった。

 調査では子どもたちが両親や祖父母、きょうだいの介護や見守り、家事に追われると、学業や健康に深刻な影響が出る実態が浮かぶなど、支援策につながる貴重なデータも得られた。

 だが、小学生は調査の対象外だった。小学生は質問内容を理解したり、自分の状況を客観視して回答したりするのは難しいとの理由もあったが、ある厚労省幹部は「ケアの担い手になるのは、…

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