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五輪記者内幕リポート

記者もワクチン接種の対象か 選手ノーマスクの取材エリア

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競技の合間の練習で飛び込みの順番待ちをする選手たち。密集を避けるため、「離れてください」というアナウンスが流れた=東京都江東区の東京アクアティクスセンターで2021年5月1日、大西岳彦撮影
競技の合間の練習で飛び込みの順番待ちをする選手たち。密集を避けるため、「離れてください」というアナウンスが流れた=東京都江東区の東京アクアティクスセンターで2021年5月1日、大西岳彦撮影

 記者も「接種」対象になるのだろうか。東京オリンピックの開催国である日本は欧米に比べ、新型コロナウイルスのワクチン接種が遅れている。5月のテスト大会で募った不安。「ミックスゾーン」であったマスクなしの新たな取材様式を報告する。

 丸川珠代五輪担当相の発言には困惑した。「メディアを含めた大会関係者のワクチン接種も大会の安全のために重要で、できるだけ多くの接種が進むことを期待している」。東京大会の準備状況を確認する国際オリンピック委員会(IOC)の調整委員会初日の19日、そう述べたからだ。

 大会に参加する各国・地域の選手団には、米製薬大手ファイザー社からワクチンが無償提供される。本来、歓迎すべきなのだが、高齢者への大規模接種が始まったばかりの日本国内では「優先接種」への批判があり、選手が戸惑う声も聞く。

 メディア向けのワクチンが選手と同様に提供されるとは決まっていない。ただ、五輪を取材する記者は接種を求められた場合、高齢者らを差し置いて打つべきなのだろうか。調整委員会最終日の21日の記者会見では、海外メディアから「倫理の問題を感じる。私は打たない」と問題提起があった。私は2016年リオデジャネイロ五輪で現地取材をし、6競技の会場を走り回った。感染拡大防止の観点では接種することが望ましいとも思うが、素直には受け入れがたい。37歳で健康体の自分より先に打つべき人はたくさんいると思うからだ。

 コロナ下の取材について改めて考えさせられたのが、5月上旬のテスト大会だった。海外選手が参加する四つの目玉大会として、バレーボール、飛び込み、マラソン、陸上のテスト大会があった。大会組織委員会は経費抑制のため、バレーと飛び込みは競技団体の主催大会に場を借りて実施した。主催ではないためか、飛び込み会場で起きた選手の密集騒ぎに組織委は「飛び込みは、国際競技団体と国内競技団体でルールの見解の違いがあったように聞いている」と記者会見で人ごとのように説明した。

 参加した海外選手の数は①飛び込み212人②バレーボール28人③陸上9人④マラソン6人――の順だった。政府関係者は「最大の課題は海外選手の防疫対策。五輪のためには、飛…

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