経産省トイレ訴訟 原告、逆転敗訴に落胆「今さらこんな判断が」
毎日新聞
2021/5/27 22:10(最終更新 5/28 05:14)
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「今さらこんな判断が出るとは驚きだ。結論ありきだ」。職場でも他の女性と平等に過ごしたいという願いが一転して退けられ、原告は判決後の記者会見で落胆と怒りをにじませた。
原告は小学生の頃から、男性として扱われることに違和感があった。「なぜ自分の体は男なのか」。悩みは誰にも相談できず、成長とともに違和感は膨らんだ。性同一性障害と診断されてからは私生活は女性として過ごしたが、「職場でも自分に正直に生きたい」と願い続けた。
1審・東京地裁判決は、トイレの利用制限を「社会観念上、著しく妥当を欠く」と厳しく批判した。しかし、高裁は経済産業省が原告や同僚女性と調整を重ねたことなどを重視し、正反対の結論を導いた。原告は「ちゃぶ台返しという言葉があるが、こういうことなのか」と肩を落とした。
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