「ウマ娘」効果が絶大? 引退した競走馬への寄付が昨年の20倍に

第37回有馬記念で3着となったナイスネイチャ(左)。勝てそうで勝てない姿がファンの心をつかみ、引退後も元気に暮らしている=千葉県船橋市の中山競馬場で1992年12月27日

 30日に迫った競馬の祭典、日本ダービーの話題で盛り上がる競馬界だが、華やかな舞台の裏で引退した競走馬の環境は十分ではない。最高峰のGⅠレースを勝った馬でも引き取り先が見つからないケースさえある。そんな中、今年は四半世紀前にターフを去った名馬ナイスネイチャにちなんだ引退馬支援の寄付金が、昨年の約20倍も集まった。急速に支援が広がった理由とは。

 競走馬は地方を含めて毎年約7000頭が生産されるが、脚光を浴びるのは、ほんの一握り。中央競馬では毎年、約5000頭が登録を抹消される。活躍して種牡馬や繁殖馬になっても、役割を終えた後に余生を過ごす環境は厳しい。飼育するだけでも1頭当たり年間100万円以上が必要になる場合もあるという。2000年代初めにGⅠで2勝を挙げたタップダンスシチーが、一時行方不明になった例もある。

引退から25年 なぜ人気再燃?

 引退した競走馬を支援するNPO法人引退馬協会(事務局・千葉県香取市)は支援の輪を広げようと、4年前から募金活動をスタート。毎年4~5月の1カ月間限定で寄付を募ってきた。1年目は20万円ほどだった寄付金は昨年、約170万円に増加した。徐々に活動が根付いていったとはいえ、今年の反響は予想外だった。

 募金を開始した日に、当初の目標だった200万円を突破。その後も寄付が殺到し、1カ月間で約1万6000人から3582万円が集まった。引退馬協会の代表理事を務める沼田恭子さんは「増え方の勢いがものすごくて驚いた。最初はどうしてなのか不思議だった」と振り返る。

 寄付が増えた背景に何があったのか。募金活動の名称は「ナイスネイチャ …

第37回有馬記念で3着となったナイスネイチャ(左)。勝てそうで勝てない姿がファンの心をつかみ、引退後も元気に暮らしている=千葉県船橋市の中山競馬場で1992年12月27日

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